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美容皮膚科女医によるブログ


マグノリア皮膚科クリニックの美容皮膚科女医によるブログ
by bathlovejp

多汗症の悩みは深刻

多汗症の悩みは、多汗症でない人からは想像できないくらい深刻な場合があります。

汗は、ちょっとしたきっかけから出始めて、いったん汗が出始めるとなかなかひきません。気になり始めるとますます汗が増えて、汗でぐっしょりになってしまいます。多汗症に注意が向くと汗が増えてしまうので、診察室で多汗症についてお話していると、手から汗がポタポタとしたたり落ちる患者様が多くいらっしゃいます。

わき多汗症では、わきからの汗が、わき腹や腕をツーっと伝ってきたり、汗ジミを年中作ったりします。

手のひら多汗症では、書類がベロベロになってしまう、自転車や車のハンドルが濡れてすべる、カバンの持ち手の色が変わってしまう、などの悩みがあります。

私の多汗症体質の友人は、小さい頃にピアノの先生から手が汚い、と何度も手を洗わせられたそうです。きっとピアノの先生は多汗症のことを知らず、本当に手が汚れていると思っていたのでしょうが、このことがきっかけとなって彼女の多汗症症状はひどくなってしまったそうです。手のひら多汗症は、人と手を繋ぐこともできず、それで異性との交際に消極的になってしまう方もいます。

足裏多汗症(足蹠多汗症)の患者さんにとって、他人の前で裸足になることはとても苦痛です。床に足跡がついてしまいますし、足が臭ってしまうこともあります。足裏多汗症の人は足裏が常に湿っていて角質がふやけた状態ですので、細菌が繁殖しやすく、二次感染を起こして足が臭ってしまうのです(足臭汗症)。水虫になる危険性も高くなります。

親御さんといらっしゃる未成年の患者様も多いのですが、多汗症のために何事にも積極的になれなかったり、部活をやめてしまったり、という方もいらっしゃいます。
by bathlovejp | 2006-06-09 12:27 | 多汗症治療
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